こんにちは。現役メガバンク行員のたこすです。
毎年恒例のメガバンク各行の頭取の年収をまとめていきます。
昨年の記事はこちら。

昨年はついに三菱UFJ銀行の半沢頭取の年収が3億円を突破しました。今年のメガバンクは3行とも過去最高益を突破して当期利益の合計は4兆円近くに到達しました。
このような最高益の中で各行のメガバンク頭取はいったいいくらの役員報酬をもらったのか、1億円以上の報酬を受け取っている役員が何人いるのか、見て行きましょう。
最高益の秘密は日銀マイナス金利の解除
まずはメガバンクの最高益の要因について簡単に解説します。
2024年3月期も最高益を更新したメガバンクの好決算の要因は米国の利上げや海外ビジネスの好調でしたが、2025年3月期の好決算は前期とは要因が異なります。
2025年3月期は、日本国内の利上げが要因になっています。皆さんも住宅ローン金利が軒並み利上げになって阿鼻叫喚の状況になっていたことも記憶に新しいかと思いますが、この裏側でメガバンクはめちゃめちゃ儲かっています。
利上げでメガバンクが儲かる理由
銀行のビジネスモデルは極めて簡単です。個人や企業の皆さんから預金を集めて、集めた預金をお金を借りたい人に貸すだけです。なるべく低い金利で預金を集めて、なるべく高い金利で貸出をすることで、その金利差(=利ざや)が収益になります。
利上げ(=政策金利の引き上げ)によって基準となる金利が上がってくると、メガバンクの利ざやの幅が広がって行きます。これによって銀行の利益は勝手に上がっていくのです。
2026年3月期のメガバンク決算は?
先ほど申し上げた通り、メガバンクの決算は日本の基準金利が上がれば上がるほど利ざやが拡大して儲かります。2026年3月期も、日銀が政策金利を引き上げる可能性があると言われています。したがって、メガバンクの好決算はよっぽどのことがない限り2026年3月期も続くと想定されます。
2025年3月期のメガバンク頭取の年収は?
さて、それでは本題のメガバンク頭取の年収は以下の通りです。
三菱UFJ銀行の半沢頭取も三井住友銀行の福留頭取も5,000万円以上報酬が上がっています。2026年3月期もこのまま決算が好調なら4億円の役員報酬も夢じゃない金額です。
そして、気になるのがみずほ銀行の加藤頭取の年収です。残念ながら、みずほフィナンシャルグループで1億円以上役員報酬を受け取っている役員は2024年3月期と同様に3名でそこに加藤頭取の名前はありませんでした。
就活の場では3メガと横並びで比較されがちですが、頭取同士で年収を比べると3倍以上の差がついてしまっています。
このブログを読んでいる読者は就活生も多いと思いますが、頭取を目指すのであれば、この現実もしっかりと受け止めておく必要があります。
役員報酬を受け取っている人の数を見るとまた違った見え方も
ここまで読んでいた方は、役員報酬はみずほが圧倒的に安いと感じた方が多いと思います。しかしながら、現実的に出世レースを考える時には、そもそもの役員ポストの数も知っておく必要があります。
3メガバンクの中で、一番役員の数が少ないのは、三井住友フィナンシャルグループです。みずほフィナンシャルグループの方が役員の数は多く、三菱UFJフィナンシャルグループとほぼ同等の数がいます。
つまり、みずほは、役員報酬は低いけど、役員になれるポストが多いとも読み取れるわけです。
まぁ、三菱は役員の数も役員報酬の金額もずば抜けているので最も優良なメガバンクであることに違いはないのですが。
これからのメガバンク行員の年収について
いかがでしたでしょうか。メガバンクは2026年3月期も最高益が更新される見通しです。背景には日銀の政策金利の引き上げがあります。僕がメガバンクに入った2010年代の初頭は金利が下がる一方で、ゼロ金利政策から異次元のマイナス金利への突入も体験したのですが、足元の利上げ局面は銀行員人生で初めての体験です。また、利上げ以降、僕の年収も昇格だけでなくベースアップによってみるみる上がっています。
利上げがこれから緩やかに続く見通しであることを踏まえれば、これから10年くらいはメガバンクのボーナスやベースアップも継続していくのではないかと思っています。商社ほどではないですが、いつかは30歳で年収1,500万の時代も来るかもしれません。