どうも、現役メガバンク行員のたこすです。
本日は、僕が出版させていただいた書籍「雑用は上司の隣でやりなさい」がどのような経緯で出ることになったのかお話ししたいと思います。
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きっかけは一つのポスト
僕がいつものように何気なく呟いたポスト、
銀行員の稟議作成能力を侮ってはいけない。 融資においては適当な文章もそれっぽく書ける。 今赤字だけど雰囲気いいし多分貸しても大丈夫っしょ。返ってくると思う! を銀行員は 当社業績は不芳ながら、足許の業界環境を勘案、本件貸出に於ける最終償還懸念は僅少であると思料。
このポストが今までで一番バズった。
バズしてから程なくしてとある一通のDMが届いた。
「ダイヤモンド社のSです。たこすさん、出版に興味ありませんか?」
僕はこの話を聞いて快諾した。現役で銀行員をしながら本を出版するなんてチャンスはもう2度とこないかもしれない。そう思ったからだ。
どうやってメガバンク行員と信じてもらうのか
S氏から連絡があってからまずは挨拶をということで、オフラインで会うことになった。当然、ダイヤモンド社として一番気になるところはこいつは本当にメガバンク行員なのか?というところ。
Twitter/X上では僕は現役メガバンク行員であることは公言しているが、実際に所在を証明できるようなポストは行っていなかった。
そこで生きたのが僕の本業。実は、僕は本業ではいくつか対外的な活動もしていたので、名前を検索すると写真付きの画像が出てくる。持参の名刺とGoogle検索でダイヤモンド社の人たちに僕が実際に現役でメガバンクに勤めていることを証明できた。
テーマ探しに難航
しかし、ここまでは順調だったものの、早速壁にぶち当たった。出版のテーマが決まらない。
僕は何度もTwitter/X上で呟いていただけで、本を書くことはもちろんはじめて。当時は一つのテーマで10万字にもなる本が書けるようなイメージはなく、正直言って全く自信がなかった。唯一書けるとしても銀行員のためのノウハウ本で想定読者の数もそんなに見込めない。
銀行員だから直感的に分かったが、このままだと大手出版社の一角であるダイヤモンド社での出版自体も難しいのではないかと感じていた。
さすがはプロ出版社
これといったピンとくるテーマアイデアが僕にはない中で編集のS氏の仕事ぶりは凄まじかった。
なんと、僕のTwitter/X上でのポストを全部エクセル上にリストアップしてくれて、さまざまなアイデアを考えてくれたのだ。
S氏の着眼点でとても良かったのは、僕のポストの多くは銀行員だけでなく、JTCで働く人たちにも通じるものではないかという発想だった。
その発想をもとに出版物の方向性が決まった。JTCの働く人たちに向けたノウハウ本だ。
銀行員に配慮した執筆スケジュール
僕は現役でメガバンク行員をしている。コンサルや商社、外資系の金融機関と比べればホワイトな職場環境だが、そうはいっても毎月の残業時間は40時間前後で当然ながら平日に執筆に時間を割く体力は僕には残っていない。
その辺りもダイヤモンド社が配慮し、土日の執筆作業だけでも何とかギリギリ対応が可能なスケジュールを組んでくれた。
執筆中の苦労話やイラストレーターさんとのやりとり等、細かいイベントはたくさんあったのだが、その話はまた別のタイミングでお話しすることとしたい。
JTCサラリーマンへの希望
僕は実際に本を出版するに至って一つ思ったことがある。それは、JTCのサラリーマンにはまだたくさんの可能性が残っているということ。
僕はTwitter/X上でもポストしている通り、メガバンクに入行してごく平凡なキャリアを歩んでいる。ただ、ちょっとだけ毎日日々のノウハウをポストしていただけです。それだけで本を出版するという機会にありつけました。
つまり、皆さんサラリーマンの日々の努力、経験、人生の積み重ねにも大きな価値があるということです。
皆さんがJTCで日々死ぬほど努力して得た経験・ノウハウは、これからJTCで働く新人や若手のサラリーマンにとっては宝の山になります。最近では、この宝の山が若者たちに継承されないままになっていることが僕の職場では多いです。
この宝の山を腐らせてしまうことはとてももったいないです。昔はこの宝の地図は飲み会で継承されていましたが、今ではそんな機会もほとんどなくなってしまっています。その代わり、SNSを通じて手軽に、地域を超えて多くの人に届けることが可能になっています。
この記事を読んで、より多くの人が自らのノウハウを発信して、社会で生き残るための方法を正しい人たちに届けられることを祈っています。