こんにちは、たこすです。
本日は、半沢直樹総集編・後編についてコメントしていきたいと思います。
前編についての記事はこちら↓
200億円貸した瞬間120億円の投資損失を出した伊勢島ホテル
銀行が貸してすぐに決算が悪くなることはたまにあります。ただし、あまりにも融資の判断が適当だったことが後から判明すると、銀行員の担当者は評価の査定でマイナスがつけられてその後の出世に大きな影響があります。
また、バブル時代は財テクと言われて、企業が本業以上に投資に専念することが当たり前の時代でした。
社長の座を手にするために投資に専念した羽根専務
これは今の時代ではあり得ないでしょう。一定規模の投資には取締役会の承認が必要で、社長に隠れてこのような巨額な投資は不可能です。
また、仮にこの投資に成功していたとしても投資の手腕は認めてもらえるもののホテル経営の手腕とは全く関係ないので株主からも社長として認められることはないでしょう、
大和田常務と半沢直樹の会食
これもあまり現実的ではないと思いました。
大和田常務は営業担当役員なので、夜の予定は取引先との会食でほぼ埋まっています。半沢との夜の会食の時間が取れるようにはなりにくいです。
また、行員同士の会食は経費が下りないので借金まみれの大和田常務が高級料亭を選択するのは考えにくいでしょう。
出向先でも銀行員からいじめられる近藤
出向先でも銀行から融資が下りず苦労していた近藤ですが、今の時代では銀行の立場が企業より上のケースはかなり少ないので出向先で近藤のようなシチュエーションになる銀行員は少ないです。
迂回融資
いわゆる転貸資金と言われます。財務状況の良い企業がカネを借りてそのお金を財務内容の悪い企業に金利を上乗せして貸すわけです。グループ企業の子会社に実行するケースは多いですが、全く関係のない会社に貸し付けることはまれです。
僕は過去担当していたお客さんで、銀行から借りたお金をその会社の社長に貸し付けるなんて事例を見たこともあります。
伊勢島ホテルがフォスターの資本を受け入れる?
これは銀行で提案する常套手段の一つです。資本力のある企業に買収させる、あるいは合併させることで銀行の貸し出しが返ってきる可能性を高めるのです。
特にメインバンクが同じ企業同士の合併が多く、過去には建設会社とかでこういった銀行主導の再編はいくつも事例があります。
会社をどうするかを決めるのは銀行じゃない、経営者だ
今回の名言ですね。銀行には過去の成績表を評価することと現実的な選択肢を提示するくらいしか出来ません。最後には経営者である社長がどうするかを決断するのです。
僕は経営者になった気分で社長に提案したことがありますが、いかに銀行員の提案が浅いか社長に説教されたことがあります。銀行は表面的な数字しか見れておらず、従業員がどのような思いでどのように働いているか、その数字の裏側を完全に無視してました。
近藤の出向の取り消し??
これは僕の銀行員人生では見たことがありません。働き方が多様化するこれからの時代ではもしかしたらあり得るかもしれないと思いました。
頭取からの直々の辞令通告
頭取から直接辞令を受けるのはメガバンクでは執行役員以上です。次長クラスで直接頭取から言われるのは極めて異例です。
ただし、辞令の内容はセントラル証券への【出向】でした。
通常この年次でグループ会社に出向するのは片道切符のことが多いです。
しかし、最近ではグループ会社に出向してから銀行に戻ってくることもあります。みずほフィナンシャルグループの酒井CEOはそれまでみずほ証券にいた異例の人事として有名です。
半沢がセントラル証券でどのように活躍するか楽しみです。