こんにちは、たこすです。
ついに始まりましたね、半沢直樹。今日は半沢直樹2をより楽しんでもらうために解説していきます。
電脳雑伎集団の買収相談にビビる東京セントラル証券
電脳雑技集団からは、スパイラルを買収したいとの相談。ネットサービス業界5位。必要金額は1500億円。
この相談にビビる理由はいくつかあったのでしょう。そもそも東京セントラル証券がこんな大きな案件をやったことがないことが最大の要因でしょうか。
それ以外は僕の推察ですが、電脳雑技集団にとって金額が大きすぎてファイナンスが不可欠だったというところと、敵対的TOBのアドバイザーになってしまうと証券会社としての評判が落ちるリスクがあるからという点もあると思いました。
証券会社が敵対的TOBのアドバイザーになったりすると、その後に他の企業から雇われなくなるリスクがあります。例えば最近話題の大戸屋HDに敵対的TOBを仕掛けているコロワイドのアドバイザーは公表されていません。
東京証券取引所の隣に位置する東京セントラル証券
兜町は多くの歴史ある証券会社が本社を構える地域です。
東京セントラル証券の看板は合成でしたが、兜町第6平和ビルですね。
実際には証券会社は入ってないですが、1Fにセブンイレブンがあります。僕はよく利用してました。
プロパー組と出向組の確執
これは今の銀行系証券会社にも少なからずあるかなと思います。銀行系証券会社の重役ポストは銀行からの出向者が占めているケースが多いです。
ただし、ここまで酷くはないです。そもそも銀行と違って証券会社は転職者がものすごく多いんです。なので、ずっと同じ証券会社で偉くなっていこうと考えている証券マンはあまりいないです。
東京中央銀行証券部の仕事を東京セントラル証券に渡す
これは今の銀行ではあり得ません。そもそも、銀行と証券は別会社なのでこんな簡単に顧客情報をやり取りすることは出来ません。
顧客情報はグループ会社と言えど、しっかりとお客さんの了解を得ないと共有されない仕組みになっています。
アドバイザリー業務を成功報酬型に
成功報酬型にすることは良くあることです。ですが、通常は株を売る側のアドバイザーについた時にします。お客さんは株を高く売りたいので、高く売れればその分を報酬として上乗せするケースです。
今回のケースのように買い側のアドバイザーになった場合の成功報酬型は難しいです。
この場合はTOBが成立したら手数料をもらえる形ですが、通常はTOB価格を吊り上げれば成立しやすくなるので、安く株を買いたいお客さんと、高い価格の方が成立しやすいから高く買って欲しい証券会社で利害が一致しないのです。
提案資料が全然できない出向組
2週間かけても提案資料が何も出来ていない。ひどい話でしたね。
証券の世界はスピード感が本当に速いです。このような提案は通常1週間以内に100ページにも及ぶ提案をするのが一般的です。2週間も経ってあんなペラペラの提案資料だったらお客さんは読む前に怒りだす可能性が高いです。
証券から地方の支店に異動させられようとする半沢
これは僕は見たことがないです。基本的には出向は銀行に配属できる場所がなくなった場合の手段なので、他社に出向してまた銀行の支店に異動させられることはあり得ないと思います。
銀行が証券会社の仕事を奪い取る
今の時代にはないです。グループ全体で見れば儲かる話なので、わざわざ仕事を証券から奪い取るメリットがありません。
むしろ、アドバイザリーは証券、資金調達は銀行というシナジーを活かせるのが銀行系証券会社の強みなので、これを武器にメガバンクは野村証券や大和証券と戦っています。
大事なのはどこで働くかではない、どう働くかだ
今回の名言はこれだなと思いました。
銀行にいようが証券にいようが、大事なのはお客さんが何をしたくて、それを実現するためにどんなソリューションを提供するかです。内向きの人事の話ばかりではなく、しっかりとお客さんと向き合うべきですね。
メインバンクの力を使って仕事を横取りする
今回はメインバンクの力を使って子会社の案件を無理やり奪い取ってました。
ここまで酷くはないですが、メインバンクの力で証券系の案件を取るケースは普通にあります。
特に、大型の M&Aになるとメインバンクからの借入は不可欠になるため、メインバンクはこういった大型M&Aの情報を早めに入手できます。この情報を顧客の同意を得てグループ証券会社と共有して提案することで他社に先行して提案することが可能になるのです。