こんにちは、たこすです。今日は接待についてです。
みなさんは接待と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?
実は接待は営業マンにとって重要な営業ツールなんです。
接待とは
接待とは、銀行員とそのお取引先の重役がお酒の場などで、今までの取引についてのお礼や新しい取引のお願いをする際に利用する営業ツールの一つです。
支店長が新しく着任した際にお客さんが歓迎会の意味を込めて行うこともあります。
基本はレシプロ
お客さんとの接待は必ずどちらかが招待する(=ご馳走する)形になりますが基本的には交代交代で行います。銀行ではこれをレシプロと呼びます。
接待の種類
接待にはさまざまな種類があります。
料亭での接待
1番一般的な接待のスタイルです。平日の夜に料亭などで行われます。
また、メガバンクは自社でお客さん向けの接待施設を持っており、そこに招待することもあります。
ゴルフ接待
俗に言う接待ゴルフですね。これは土日のうち丸一日使ってお客さんとゴルフをします。料亭での接待と違いお客さんと丸一日行動を共にするので、距離を縮めたいときには最適な方法です。
野球観戦や相撲観戦、音楽鑑賞も
少し特殊な接待としては、お客さんが大の野球ファンや相撲ファンの場合にはそこにお客さんを招待するケースもあります。
球場にはVIPルームも用意されているので、野球観戦をしながら取引の話もできたりします。
伝説の麻雀接待
今はもうほとんどないですが、昔はいわゆる接待麻雀があったみたいです。日中ゴルフをした後に車で雀荘に移動して麻雀するゴールデンルートと呼ばれる接待もあったようです笑。
接待をアレンジするまで
ここではメガバンカーが接待をアレンジする際にどんな行動をしているのか手順を説明します。
メンバーを決める
まずはメンバーです。招待したいお客さんのランク(社長クラスなのか部長クラスなのか)に応じてこちらのメンバーを選定します。基本は上司までがメンバーになりますが担当者もメンバーにアサインされることもあります。
場所を決める
お客さんの住んでいる場所や交通手段に応じておおよその地域を決めます。お客さんが社用車を利用する際はあまり気にしないことが多いです。
お店を決める
お客さんの好きなお酒や料理の種類に応じてお店のジャンルを選び、その中で自分の経験に基づいてお店を確定します。
招待状を渡す
お店が決まったら招待状を作成します。最近ではpdfにしてメールで招待することも多いですが、大体1ヶ月前くらいには社長の秘書にお渡しします。
手土産を選ぶ
ここも営業マンにとって腕の見せ所です。手土産は基本帰ったらご家族やご近所にシェアされることが多いので、お客さんの家族構成に応じて喜ばれる商品を選定します。本当に評判が高い時は後日社長から「子供がよろこんでいた」などのフィードバックがあったりします。
接待当日の心得
接待当日はアレンジャーは10分前にはお店でスタンバイしてます。先に手土産をお店に預けたり、トイレや喫煙所の位置を把握しておきます。
接待が始まってからはお客さんのお酒の減り方を注視
お客さんのお酒の強さに合わせてどのお酒に誘導するか、おかわりを聞くタイミングを調整します。
話題は仕事以外
仕事の話題であればお酒の場でなくても出来ますので、基本は仕事の場ではしづらい話題をチョイスします。
家族や趣味の話題、お酒も入ってるので下ネタが多めになることも。
最後の一言が大事
お互いに気分が良くなったタイミングで、こちらから営業の話題を持ち出します。
取引のお願いや御礼などさまざまですが、ここの一言にこの接待の目的が凝縮されています。
逆に、お客さんから他行には言ってない貴重な情報が伝えられることも
本当は言うつもりがないのにその場の雰囲気が良くてついつい口が軽くなって重要な情報を教えてくれることもあるのです。
次の日には御礼の連絡が来る
接待の次の日には招待された側がメールか電話でお礼を言うのがマナーです。大体午前中にはなんらかの連絡が社長から来ます。ここで取引のお願いがあったりもします。
【体験談】1人5万円の接待
僕が行ったことがある接待で1番高かったのは1人5万円する料亭での接待です。
相手は上場企業の社長
お客さんは上場企業の社長でこちらは銀行役員がトップ。僕は上司が急に参加できなかったので代打で参加しました。
お客さんはここのお店が行きつけで何度も使っている様子。僕は緊張してガチガチでしたが、社長が親しみやすいトークで和ませてくれました。
銀行役員が巧みな話術でお客さんの心を掴む
メガバンクの営業担当役員は年に200回くらい接待をします。そこで培った営業トークを発揮してお客さんがウケる話題をバンバン出していき、次第にお客さんがの心を惹きつけていきます。
最後には厳しいお願い
こちらの目的は他行に取られそうな取引を維持することでした。接待の最後には、銀行役員の方からその旨を社長にお願いしました。
一瞬、社長の顔が曇りましたが、今までの会話で積み上げたいい雰囲気によって何とかお客さんに納得してもらえました。
手土産は1人1万円
帰り際にお客さんが用意してくれた手土産はフルーツの盛り合わせで1人1万円もする手土産でした。
次の日にはお礼
翌日は僕からもお客さんに向けてお礼とこれからのお客さんに対する想いも込めてメールをしました。