こんにちは、たこすです。
本日は最近話題のtiktokのビジネスモデルについて解説していきます。
どうやって儲けているのか、なぜアメリカでは禁止されようとしているのか、解説していきます。
Tiktokとは
Tiktokとは、数年前から若年層の女性を中心に爆発的に普及している短尺動画配信アプリです。
最長でも60秒という短尺の動画しか投稿できないことが特徴で、今までの他のYouTubeやニコニコ動画などの動画配信アプリになかった手軽さが魅力の一つです。
Tiktokのユーザー数
Tiktokの月間アクティブユーザー(MAU)は下表の通りです。1000万人と他のアプリと比べると少ないですが、この1000万人が若年層が中心であることを踏まえると広告メディアとしては魅力的に写ります。
主要SNS、動画アプリの国内MAU(ユーザー数)一覧
世界のユーザー数はケタ違い
日本ではSNSで7番手ですが、世界ではTwitterとLINEを超えて3番手で、MAUはなんと8億人もいます。
主要SNS、動画アプリの世界MAU(ユーザー数)一覧
TikTokのビジネスモデル
TikTokのビジネスモデルは広告収入モデル
TikTokは無料で利用でき、課金要素もありません。基本的には広告主に広告費を支払ってもらうことでマネタイズしています。
TikTokの広告には大きく3つあります。
起動画面広告
その名の通り、起動時に最初に表示される広告で、全TikTokユーザーに発信が可能です。
インフィード広告
投稿と投稿の間に出てくる広告枠です。一般ユーザーが投稿しているような自然な作りのものが多いので、ユーザーから広告と認識されずに受け入れられやすいメリットがあります。
ハッシュタグチャレンジ広告
指定のハッシュタグをつけた動画をTikTokへ投稿することを促すことで、商品やサービスの認知を狙う広告です。
サントリーの事例
ここでサントリーがTikTokを利用した事例を紹介します。
サントリーの新商品「PEAKER」を広く認知させるために行った企画で、アイドルグループNMB48のグループ内ユニット「Queentet」とコラボし、NMB48の楽曲「ピーク」を、商品名になぞらえて「ピーカーver.」を投稿。
オリジナルの歌詞(ピークの部分をPEAKERとしたもの)とオリジナルの振り付け「#ピーカーダンス」を配信することで、このハッシュタグを利用したユーザーの投稿を促しました。
TikTokの売上は?
TikTok事業の売上は世界で10億ドル(約1,000億円)と言われています。
LINEの広告売上が約1,200億円であることを踏まえると、ユーザー数の割には稼げていないイメージです。
TikTokの評価額
まず、TikTokを運営するバイトダンスは、世界最大のユニコーン企業と言われていて、その評価額は1,000億ドル(約10兆円)です。
その中のTikTokの評価額は500億ドル(約5兆円)です。これは日本最大のメガバンク三菱UFJフィナンシャルグループの時価総額とほぼ一緒です。
なぜアメリカで禁止されようとしているのか
最近TikTokが米国で利用禁止になるかどうかが話題になっています。ここではなぜ禁止にされようとしているかを検証します。
データが抜き取られている脅威
TikTok以外のアプリもそうですが、アプリはスマートフォンを通じて位置情報やウェブサイトのアクセス履歴、連絡先などのさまざまな情報を抜き取ることが可能です。
米国では今までここまで流行した中国産アプリはなかったため、この点を軽視してましたが、日に日に増える米国ユーザー数を受けて、アメリカの情報が中国企業に抜き取られることを国防上の脅威として認識したのでしょう。
中国版LINEのWeChatも禁止に
2020年8月7日、米トランプ大統領はTikTokに加えて中国版LINEのWeChatも45日以内に取引を禁止するという大統領令に署名しました。
これを受けてWeChatを運営するテンセントの株価は一時10%下落してます。
これからTikTokはどうなるのか
米国ではマイクロソフトがTikTokの米国事業の買収を検討しているとの報道があります。
ユーザーは既にTikTokを通じた短尺動画の体験に魅了されています。今後はマイクロソフトの買収によりTikTokが存続するか、Snapchat、Facebook、Twitter、YouTubeなどのアプリがTikTokにより似せたサービスを展開することでユーザーの取り合いが発生すると思われます。